本所回向院に猫の墓が建立


深川辺りの利兵衛という猫好きの魚屋は、時田喜三郎の家に魚を売りに来るたびに、
そこへ飼われて四、五年になる斑猫に魚を一匹与えていた。

利兵衛が病気を患い商いができないでいると、
猫は小判を咥えて現れた。

利兵衛がそれを元手に再び商いを行うようになるのだが・・・
猫はお金を取るところを見とがめられて、打ち殺されてしまったのでした。

利兵衛がお金のことを時田喜三郎につげると、
喜三郎は奇異な事だと猫の墓を回向院に建てたという事である。



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