猫奇伝
    魔性の動物…「猫」の秘密
  
     
   可愛いだけが
  猫じゃニャィ!















猫の語源方言伝承遊び


猫の語源について

「猫」という字は、当然のことながら中国から来たものであり、
なんでも「苗を害する鼠を捕る獣」との意味を持つらしい。


それではなぜ「ねこ」と呼ばれるのでしょうか?

早速ですが、さまざまな説を御紹介致します。



●『寝子(ねこ)』説
睡り毛もの…つまり寝てばかりいる獣から。
「こ」は親しみを込めた接尾語。


●『寝好(ねこ)』説
寝るのを好むから。


●『寝小魔・寝小獣』説
寝る小さな魔物(獣)で、
しだいに「ま」が発音されなくなったから。


●『鼠好(ねこ)』説
鼠(ね)を好むから。


●『鼠熊(ねくま)』説


●『鼠子待(ねこまち)』説
鼠をじっと待って狩りをする時の様子から。
しだいに「まち」が省略されたから。

●『如虎(にょこ)』説
猫の習性・外観が虎に似ており、その音が転訛したもの。


●『似虎(にこ)』説
猫の習性・外観が虎に似ているから。

●『鵺(ぬえ)こ』説
猫が鵺(ぬえ)というフクロウの頭に似ており、
「ぬえこ」がやがて「ねこ」になった。


●『寝子麗・寝高麗(ネコマ)』説
高麗(こま)【古代韓国】から渡来した動物で、
良く寝るからそのような名前が付き、
しだいに「ま」が発音されなくなったから。


●『猫魔・猫間』説
地名・苗字などから。


●『鳴き声』説
「ねうねう」と鳴く小さな獣を「ネウコ」と呼び、次第にそれが訛った。
「こ」は親しみを込めた接尾語。



調べれば調べるほど、さまざまな由来が出てくるのですが、残念ながら確定までは至らず。残念!
個人的には『鳴き声』説に一票を投じます。確かによくよく聞いてみると「ねぅ~ねぅ~」と鳴いているようにも聞こえますね。


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猫に関する方言

猫の方言を集めてみました。




あお  秋田
おしゃます  茨城 栃木 長野
おて  滋賀
かいかい  茨城 島根
かな  対馬
かん・かーん  八丈島
きょこ  新潟
ぐる  喜界島 奄美大島
ぐるー  喜界島
こぞ  千葉
こま  千葉 岐阜 静岡 三重 
じゃべ  秋田
じょこ  新潟
じんた  島根 広島
じんたろー  島根
たーた  長野
たった・たた  岩手
ちっぺ  山形
ちめ  長野
ちゃーちゃ  山形
ちゃちゃ  秋田 山形
ちゃっこ・ちゃちゃ  秋田
ちゃっべ  青森
ちゃっぺ  北海道 青森 秋田 山形
ちゃぺ  青森 秋田 山形
ちゃぺこ  青森
ちゃめ  山形
ちゃんぺ  千葉
ちょ  新潟
ちょい  長野
ちょこ  山形 新潟
ちょちょ・ちょっぺ  山形
ちょっこ  山形
ちょぼ  千葉
ちょぽ  千葉
ちょま  三重 奈良
ちょん  壱岐島 熊本
とと  青森
にんちょ  三重
ねこのす  高知
ねこんご  三宅島
ねや  岩手
ばー  長野
はち  和歌山
まーやー・まーやーぐゎ  沖縄
まーゆ  与那国島
まい  熊本
まおー  熊本
まがり  青森
まちじし  島根
まや  奄美大島 沖縄
まやー  喜界島 沖縄
まゆ  宮古島 波照間島
まゆー・まーうー  沖縄
まよ  宮古島
まん  鹿児島
まんまん  鹿児島
みゃ  奄美大島
みゃー  鹿児島県南西諸島 竹富島
みゃーお  島根
みゃーみゃー  熊本
みゃお  熊本
みゃん  熊本


雄猫

おーど  長崎
おど・おどねこ・おーどねこ  壱岐島
ごろねこ・ごろ  新潟
たろ  高知
たろねこ  愛媛
たろん  高知
どべねこ  富山
とんびねこ  和歌山
どんびねこ  和歌山
ばんそーねこ  石川




雌猫

ごろねこ  岡山
ひめ  高知




尾のない猫

おずぼ  奈良
おんぶり・おんぼ  長野
きれ  島根
たんぽ  島根




尾の短い猫

おんぶり・おんぼ  長野
ごぼーねこ  島根
ごんぼーねこ  岡山
ごんぼねこ  宮城 神奈川
ばじ  秋田




飼い主のない猫

いたりねこ  群馬
ぬすっとねこ  埼玉 静岡
ぬすとねこ  富山 岐阜 滋賀 和歌山
ぬすどねこ  熊本
ぬすんこきねこ  佐渡
のすとねこ  富山
のだれ  三重




盛りのついた猫

くりーまやー  沖縄
ぴゆりまやー  喜界島
ふけねこ  秋田 富山
ほけねこ  愛知




白黒まだらの猫

から  島根
からすぶち  群馬
たけ  島根
にけ  北海道 宮城
にっけ  岩手




茶寅の猫

ヤスネコ  鹿児島




虎斑のある猫

きしねこ  鹿児島
きじねこ  島根 山口 愛媛 対馬 鹿児島
とらまねこ  山形




猫を呼ぶ時にいう語

かな  長崎
かん・かーん  八丈島
くす  静岡
くすくす  静岡
くとぅかーくとぅかー・くとぅくとぅー  沖縄  
こーねこね  福島
こま  静岡
たこ  宮城
ちゃーちゃー  秋田
ちゃこ・ちゃぺちゃぺ  山形
ちゃこちゃこ  山形
ちゃっぺ  青森
ちょーちょー  山形 福岡
ちょこ  愛媛
ちょま  静岡
ちょまやちょまや  静岡
とーとー  岩手
ととー・とーとと・とととと  青森
にけにけ  宮城
ぴーぴー  福島
べーべー  石垣島
ぼーまべー・べーまぼー  石垣島




人になつかない猫

たなぎねこ  栃木 群馬 埼玉
つしねこ  奈良
てんじょーねこ・てんじょねこ  大阪


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猫の伝承遊び

いわゆる『鬼ごっこ』のような、昔の遊びです。
はたして今でも残っているのでしょうか?


猫買い  ねこかい
大阪の遊び。
買い手と売り手が問答しながら子をやりとりする遊び。


隅の猫  すみのねこ
猫児猫児  こよこよ
五人で遊ぶ。一人が猫で、他の四人は四隅に着く。
四隅の子が互いに合図し合って位置を入れ替えるが、
その時猫も素早く動いて、どこかの隅を奪う遊び。


猫っこ  ねこっこ
甲斐(山梨)の遊び。
子猫が親猫の後ろに連なり、鬼猫がこれを捕ろうとする遊び。


猫と鼠  ねことねずみ
鬼ごっこの一種。
猫一人鼠四人を決め、残りは手をつないで輪になる。
猫は輪の中の鼠を捕まえる遊び。




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参考文献
渡部義通(1968)『猫との対話』文藝春秋
木村喜久弥(1973)『ねこ その歴史・習性・人間との関係』法政大学出版局
山口佳紀(1998)『暮らしのことば 語源辞典』講談社
江川卓他60名(2004)『世界の故事・名言・ことわざ』自由国民社
佐藤亮一(2004)『標準語引き 日本方言辞典』小学館
吉田金彦(2001)『語源辞典 動物編』東京堂出版
笹間良彦(2005)『日本こどものあそび大図鑑』遊子館





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